わかっちゃいるんだが萌えてしまう厨設定

681 風と木の名無しさん ：03/08/31 21:26 ID:hgWwwRBK

「殺すな」
　馬上の主が、一言。そう一言、呟いただけで彼の運命は決まった。
「利き腕失くしてなお、我に刃向かうか……見上げた根性だ。首を落としても刃を咥えて
飛びついてくるやもしれんな」
　馬から降りた男は、鷹揚な足取りで屈強な兵士に押さえつけられた片腕の少年に近づいた。
「殺せ……俺を、早く殺せ！　それくらい容易いだろう？　女子供まで殺して功を誇るお前たちなら、
こんな死に底無いの餓鬼一人くらい……！」
「待て、待て。小僧、年はいくつだ？」
「……十四」
「そうか……。何をしている？　早く止血を施せ。さもなくばこの小僧、死ぬぞ」
　男の一声に、兵士たちが動き出し、少年はようやく体の自由を得た。それでもなお、刃向かう
気力は、すでに無かった。
「どうする、つもりだ……？」
　困惑する少年の右腕に、キツク白い布が巻かれて行く。その作業さえも気にならないという風に
少年は呆然と、男を見上げていた。
「俺は見てみたい。お前が左腕だけで、再度……私の首が取れるかを」

なんちゃってファンタジーさわりの部分のみ。ｽﾏｿ、憎しみから始まる二人萌え。

read.php ver1.4 (2001/10/6)